
・マーケティングにも役立てられる?
このような悩みを解決します。
この記事を見つけたあなたは、最後まで目を通さなければ人生の半分を損しますよ?
いきなり脅してしまってごめんなさい。ですがこれこそ、プロスペクト理論の本質です。
この2文でプロスペクト理論について理解できたなら、この先の文章は読まなくて問題ありません。
「もっと詳しく知りたい!」、「そもそもよく分からん!」という方は、ぜひ読み進めていってくださいね。
本記事では心理学専攻の大学生が、プロスペクト理論について事例を交えながら、わかりやすく解説します。



・プロスペクト理論の実験例
・プロスペクト理論と損失回避
・プロスペクト理論の身近な事例
プロスペクト理論とは
プロスペクト理論とは、「人間は得をするよりも、損したくない感情の方が強い」という考え方です。
1979年にダニエル・カーネマンとエイモス・トベルスキーという、心理学者によって提唱されました。
プロスペクト(Prospect)は日本語で「予想・見通し」という意味があり、未来への期待に関する意味合いになります。



プロスペクト理論の実験例
プロスペクト理論のもとになった、カーネマンらによる実験を見てみましょう。
・質問1:あなたの目の前に、以下の二つの選択肢が提示されたものとする。
1. 選択肢A:100万円が無条件で手に入る。
2. 選択肢B:コインを投げ、表が出たら200万円が手に入るが、裏が出たら何も手に入らない。(Wikipediaより)
この2つの選択肢を目の前に見せられた時、圧倒的に「選択肢A」を選ぶ人が多いという結果が表れたのです。
もっと詳しく見てみると、以下のようになります。
「選択肢A」なら確実にお金をもらうことができるため、お金がもらえない可能性のある「選択肢B」は選ばないのです。



プロスペクト理論は損失を回避すること
プロスペクト理論は、人間が損失を回避しようとする心理が影響しています。
利益が得られそうな場面に出会った時、できるだけマイナスを生じることから逃れたくなるわけですね。
この心理が大きく働くものといえば、投資が挙げられます。
投資をしない人が口々に「投資ってリスクが高そうだからしない!」と言うのも、プロスペクト理論が働いているのです。



プロスペクト理論のマーケティング応用事例
プロスペクト理論はマーケティングなどのビジネスにこそ、大きなパワーを発揮します。
- 全額返金テクニック
- 言い換えテクニック
- ポイントテクニック
- 期間限定テクニック
この4テクニックは汎用性も抜群です。それぞれの事例を解説していきます。
セールスライティングで利用する場合は、新PASONAの法則も用いることで、さらなる収益UPが期待できます。
>>新PASONAの法則とは?売れるセールスライティングのコツ
保証テクニック
新しく商品を買った際に不良品が送られてきたり、まったく効果が表れなかったら嫌ですよね。
実際に消費者はお金を払うのだから、自分が損をしない取引がしたいと考えてるのは当然です。
そのため保証の対応を宣伝することで、購入のハードルを下げるテクニックが有効です。
- 不良品であれば返品が可能
- 満足できなかったら全額返金
- 効果を実感できなければ返品OK
日本の商品は品質も高いため、返品される可能性もかなり低めです。



言い換えテクニック
もともとプロスペクト理論を使おうと思っていなかった場合でも、少し言い換えをするだけで大きな効果が表れます。
具体的にいうと、以下のようにリスクを押し出しましょう。
- この青汁を飲めば、1日分の食物繊維が取れます。
→青汁に含まれる食物繊維が不足すると、肥満のリスクが高まります。 - この教材があれば、効率よく英語の勉強ができます。
→この教材を使わないと、英語学習で挫折するかもしれません。
一方であまりにも不安を煽る文章の場合は、逆に現実を受け入れたくない感情が芽生えてしまいます。
商品に対して興味をもたれなくなる可能性もあるので、ほどほどにしてくださいね。



ポイントテクニック
日々の買い物などで使うポイントやスタンプカードも、プロスペクト理論が使われています。
店舗の場合、一度来たお客様が再び来店するハードルを下げるために、割引制度を利用するのです。
例えば、買いたい商品が「店A」と「店B」に、同じ値段で売られていたとします。
- 店A→500円分のポイントがある
- 店B→ポイントがない
消費者の気持ちとしては「店A」で買わないとポイントが使えず、損してしまいますよね。
これがポイントの魔力といえそうです。



期間限定テクニック
指定された期間に購入しないと、損してしまう気持ちに訴えかけるテクニックです。
さらに言い換えテクニックも利用することで、強大な力を生み出すことができます。
- 1週間限定で、20%オフです
(+言い換え)1週間以内に買わないと、20%増しになります - 先着100人には、特典がつきます
(+言い換え)先着漏れの場合は、特典がつきません
期間限定を訴求するだけでも「早く買おう!」と心を動かせるので、十分効果的ですよ。



人の心を動かすマーケティング心理学の詳細は以下の記事で解説したので、合わせてご覧ください。
プロスペクト理論で損失回避を狙おう:まとめ
プロスペクト理論を使うことで、人間の「得するより損の方がイヤ」という心理に訴えかけられます。
商品のメリット部分に対しても、表現を変えるだけで損の気持ちを生み出すことが可能です。
ぜひ実戦でプロスペクト理論を利用して、ビジネスに役立ててみてくださいね。



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